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役に立つ心理学コラム「組織が崩壊するとき(32)」
組織が崩壊するとき(32)
日露戦争のころまでは、日本の軍部は兵站を確保することに、しっかりと目を向けていました。日本海海戦の重要な目的の一つは、中国に上陸している日本軍に対する補給線を確保することでした。
ああ、それなのに!と思ってしまいます。
日露戦争の頃の日本軍のトップと第二次世界大戦の日本軍のトップとでは、まったく質が違ってしまっています。
もちろん第二次世界大戦中も有能な将校たちはいましたが、彼らの意見が中心的に採用されることはありませんでした。それよりも威勢のよい自己肥大化した意見の方が通りがよかったわけです。
個々の日本の兵隊の質も(少なくとも軍事上は)、ゼロ戦をはじめとする技術力も非常に優れていたと思います。
しかし、生産力も劣るし物資も不足することが戦争開始時から明白だったのですから、アメリカと戦うなんてことを考えてはいけませんし、もし戦わざるを得なかったと主張するのであれば、徹底的に短期決戦にしなければなりません。
(本稿は、カウンセラー'sブログより抜粋したものです)
向後善之(ハートコンシェルジュ・カウンセラー)