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役に立つ心理学コラム「宗教または、スピリチュアルな問題?(1)」
宗教または、スピリチュアルな問題?(1)
「精神疾患の分類と診断の手引」という診断基準をまとめたものがあって、通称「DSM」と呼ばれています。
この第4版から、「宗教または、スピリチュアルな問題(日本語版では、『宗教または神の問題』と訳されています)」という項目が加えられました。
これは、従来気分障害、不安障害、精神病などの精神疾患に分類されていた症状の中で、宗教やスピリチュアルなテーマを持つものを別個分類したというものです。
「宗教または、スピリチュアルな問題」というカテゴリーが登場したのは、たとえさまざまな精神疾患が、なんらかのトラウマやストレスなどがきっかけで発症したとしても、その本質が、人が生きるというのは、なんなのかという実存的なテーマにまで至る場合があるのではないかという臨床の現場からの声を反映したものです。
宗教的な信仰を失うこと侵攻に対する疑問、新しい信仰への転換に付随する問題、または神の価値に対する疑問、などに関連した苦痛な体験があげられます。
「宗教または、スピリチュアルな問題」と似たカテゴリーとして、「人生の局面の問題」というカテゴリーがあります。入学、退学、就職、結婚、離婚、退職など、人生の節目や発達段階に関連したテーマを持つ場合に分類されます。
(本稿は、カウンセラー'sブログより抜粋したものです)
向後善之(ハートコンシェルジュ・カウンセラー)