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役に立つ心理学コラム「よい上司になるために(10)」
よい上司になるために(10)
(本稿は、カウンセラー'sブログより抜粋したものです)
10.部下に任せるのなら、徹底的に。
業務を部下に任せる場合、極力本人に任せ、よほどのことがない限り、口出しはしないことです。部下のやり方は、はがゆいものかもしれませんが、そこで自分のやり方を押し付けてしまっては、部下は育っていきません。
2200年前に中国全土を統一して前漢を興した劉邦は、部下の話を実によく聞く人だったとのことです。また、彼らを信頼し、仕事をまかせた人です。彼のもとには、韓信(全軍の指揮担当)、張良(作戦担当)、蕭何(後方支援担当)などの個性的な人たちが集まり、それぞれの持ち味を結集し、当時圧倒的優位と見られていた項羽軍を破ります。
歴史上、劉邦とは逆に突出したリーダーが組織を引っ張ることで成功した例もありますが、その多くが長続きしていません。部下の個性を発揮する機会がなく、その結果、有能な部下が去ってしまったり、育たなかったりするからです。
(向後善之)