カウンセリング ハートコンシェルジュ > 役に立つ心理学コラム>NHKスペシャル・・投薬治療について(1)
役に立つ心理学コラム「NHKスペシャル・・投薬治療について(1)」
NHKスペシャル・・投薬治療について(1)
(本稿は、カウンセラー'sブログより抜粋したものです)
2009年2月22日のNHKスペシャルを見て、薬漬けの精神医療の現状を再認識し、暗澹たる気持ちになりましたが、しかし、同時によく報道してくれたと思いました。
これまで、うつや不安や解離、そして精神病などのクライアントさんを何人も診てきたのですが、僕の経験では、この番組の中で語られていたような、多量の投薬を受けているクライアントさん、たとえば、抗うつ剤や抗不安剤や抗精神病薬や睡眠剤で1日30錠以上の投薬治療を受けている方(1番多かった人でなんと50錠)が、数多くいらっしゃいました。
そうしたクライアントさんは、表情が乏しく、しっかりした受け答えができないことが多いのですが、それがうつなどの症状によるものなのか、薬によるものなのかの判断がつきにくいことが少なくありません。
でも、こうしたクライアントさんでも、お話をうかがっているうちに一瞬、表情が戻ってくることがあります。あれだけの薬を服用していても、人間というのはたいしたものです。
(向後善之)