本ウェブサイトでは、スタイルシートを使用しております。このメッセージが表示される場合には、スタイルシートをoffにされている、またはブラウザが未対応の可能性があります。本来とは異なった表示になっておりますが、掲載している内容に変わりはありません。

以下のリンクより、本文へジャンプができます。

カウンセリング ハートコンシェルジュ > 役に立つ心理学コラム>統合失調症は治るのか? その2

役に立つ心理学コラム「統合失調症は治るのか? その2」

統合失調症は治るのか? その2

統合失調症のケアで、うまくいった例で、こんなのがあります。

幻聴と会話するという方法です。
目的は;
・クライアントが幻聴を外在化する。
・クライアントの幻聴に対する恐怖を低減する。
です。

セッション中に、クライアントが「幻聴が聴こえる」という状態になったら、クライアントに幻聴がなんと言っているのか、幻聴の主はどんな人なのかを語ってもらう方法です。
最初のうち、クライアントはパニック状態です。実は、幻聴が何と言っているのかもわからない場合があります。「大勢の人が一度にしゃべっているので、何を言っているのかわからない」という状態の場合です。この時期の幻覚のレベルは0−100のスケールで100と言ってよいでしょう。
セラピストは、恐怖でパニックになっているクライアントに対し、落ち着いて声をかけます。「一言でもいいので、聞こえる言葉はありませんか?」などです。

クライアントが、一言でも言葉を拾えたらしめたものです。それは、クライアントは、恐怖の対象にひるまずに目を向けたことになるからです。
言わば、これは暴露療法です。クライアントがしっかりと恐怖対象に暴露されると、対象に対する恐怖心が小さくなっていきます。

恐怖心が小さくなってくると、クライアントは、幻聴を聞き分けることができるようになります。そして、どんな対象がどんなことを言っているのかを、クライアントは説明することができます。
こうした状態は、クライアントにとって、よい方向にあると言っていいでしょう。セラピストは、当然のことながら、幻聴を直接聴くことはできません。クライアントが幻聴を説明するということは、言わば、クライアントが幻聴の通訳になるようなものです。

通訳になると、幻聴を外から眺めることになります。つまり、幻聴を外在化するのです。
セラピストは、クライアントという通訳を通して、幻聴たちとグループセラピーをするようなものです。

このころになると幻聴に対する恐怖のレベルは劇的に下がってきます。恐怖のレベルが下がってくると、怖いことや、クライアントに対する攻撃的なことばかり言っていた幻聴が、ときには、ポジティブな言葉を発するようになります。「大丈夫だ」などとクライアントを励ますこともあるのです。
こうなると、幻聴はどんどん小さくなっていきます。幻聴の強さのレベルが10以下ぐらいになると、もはや日常生活には支障がなくなります。

このまま進んでいくと、幻聴はゼロになってしまうのですが、多くのクライアントは、幻聴が全くなくなるのは「さびしい」と言います。

このころになると、幻聴の質が変質しています。例えば、「お前は死ぬ」と言っていた幻聴が、「このまま今の仕事を続けていたら身体を壊すぞ」という言葉に変わってくるのです。
こうなると、もはや幻聴とは言えないかもしれません。直感的な内なる声になると言ってもいいかもしれません。

内なる声と恐怖心なく共にいることができるようになると、セラピーは終結です。
全体的な流れは、1)幻聴に暴露する→2)幻聴に対する恐怖心が低減する→3)幻聴によるストーリーに変化が起こる→4)恐怖心がなくなり、日常生活にもどる・・という感じです。ナラティブ・エクスポージャーの流れに似ています。

こうしたアプローチで、投薬治療をまったくしていないのに回復していった例もいくつかあります。
もちろん、100%成功している訳ではなく、うまくいかなかったこともあります。ただ、はじめての精神病エピソードで、投薬なしの場合には、うまくいきやすいかもしれません。
この手法で、もっとも大切なのは、セラピストの落ち着きです。クライアントの混乱に対して冷静に対応できる落ち着きが必要です。

また、Authenticity(自分を歪めずに見つめること)も必要です。セラピストが防衛的になりごまかしたりすると、それが幻聴を活性化させてしまったりしますし、新たな幻聴になってしまうこともあります。

今後の研究課題かなと思います。



(本稿は、カウンセラー'sブログより抜粋したものです)

向後善之(ハートコンシェルジュ・カウンセラー)

役に立つ心理学コラム 目次

役に立つ心理コラム|ハートコンシェルジュカウンセリングカウンセリング(365)

役に立つ心理コラム|ハートコンシェルジュカウンセリング心理学(43)

役に立つ心理コラム|ハートコンシェルジュカウンセリングカウンセリング技法(17)

役に立つ心理コラム|ハートコンシェルジュカウンセリング家族・学校(52)

役に立つ心理コラム|ハートコンシェルジュカウンセリングナルシズム(24)

役に立つ心理コラム|ハートコンシェルジュカウンセリング解離、自傷、過去吸(23)

役に立つ心理コラム|ハートコンシェルジュカウンセリングビジネス(144)

役に立つ心理コラム|ハートコンシェルジュカウンセリング精神疾患(21)

役に立つ心理コラム|ハートコンシェルジュカウンセリング依存(6)

役に立つ心理コラム|ハートコンシェルジュカウンセリングカウンセラー倫理(28)

役に立つ心理コラム|ハートコンシェルジュカウンセリングいじめ・暴力(93)

役に立つ心理コラム|ハートコンシェルジュカウンセリング自己成長・スピリチュアリティ(33)

役に立つ心理コラム|ハートコンシェルジュカウンセリング本の紹介(5)

ご予約・お問い合わせは   フリーダイヤル0120-039-810
火〜金13:00〜22:00 土・祝13:00〜20:00 (日曜日・月曜日定休)

▲ページの先頭へ