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カウンセリング ハートコンシェルジュ > 役に立つ心理学コラム>うつと躁について−3(うつからの回復−1)

役に立つ心理学コラム「うつと躁について−3(うつからの回復−1)」

うつと躁について−3(うつからの回復−1)

うつになった人は、よく「どーせ、俺なんかなにをやってもだめだ」、「自分は最低だ」、「もう、夢も希望もない」、「私の事なんかだれもかまってくれない」といった考えを持ちます。

そしてこうした悲観的思考パターンが、その人の行動にブレーキをかけ(「どうせこんな事やったって仕方がない」、「私にはできっこない」等)、そのため消極的になったり、ひきこもったりする事になり、今度は「なにもしなかった」事に対して自分を責め、よりいっそう自身を喪失していくといった悪循環に陥ってしまいます。

そして外に放出されるべきエネルギーはどんどん少なくなり、逆に自分自身に向ける非難のエネルギーが増加していきます。

この悪循環を断ち切るためには:
@歪んだ認知様式(「自分は最低だ」等の歪んだ自己評価等)を変える
A感情にコンタクトする
B自己受容のプロセスが必要です。

以下に、この3つの項目それぞれについて、自分ひとりでもできるものを中心に述べていきます。


(1)歪んだ認知様式を変える・・認知行動療法の手法

◎2コラム法
カリフォルニアで活躍するセラピストで心理学者のジョン・プレストンは、うつの原因となる次の6つの歪んだ認知様式を示しています(文献1、P.117)。これらの思考パターンは、なにかあると自動的に働くため、自動的思考と言います。

以下に、この6つの自動的思考パターンの例と、それに対する現実的思考をあわせて示します。

@悲観的予測
明確な根拠もないのに、否定的悲観的な予想をしてしまう事。
例えば「ずっとうつが続いているが、どうせ、この状態は治るわけがない」、「どうせ、私の提案なんか採用されるわけがない」等「どうせ」で始まる思考パターンです。彼らは、「どうせ、・・だから」と悲観的結論を出して、実行する前にすでにあきらめ、絶望してしまっているのです。
・・現実的思考は、「自分のうつは深刻だが、それが治るか治らないかは、実際にセラピーを受けてみなければわからない」、「採用されるかされないかは、企画書を提出してみなければわからない」等。


Aオール オア ナッシング思考
ちょっとした欠陥も許せない思考パターンです。
例えば「東大に落っこちてしまったので、僕の人生は、もうおしまいだ」等です。
・・現実的思考は、「東大に落ちたけれど、それだけの事じゃないか。東大卒でなくて成功した人はいっぱいいる。なんだ、総理大臣も、官房長官も東大卒じゃないじゃないか!」等。

B結論への飛躍
結論が出る前に、先回りして「悲観的な」結論を出してしまう事です。
例えば「約束の時間なのに彼はまだ来ない。もう私の事を嫌いになったんだ」等です。
・・現実的思考は、「だれでも、ちょっとぐらい遅れる事はあるし、少し待ってみよう」等。

Cトンネルの様な視野
自分の欠点や劣っている点にばかり注意がいってしまって、自分の良いところに気づかない事です。
例えば、すばらしい音楽の才能があるのに、「僕は数学が苦手だ」と悩んでいる等です。
・・現実的思考は、「確かに僕は、数学が苦手だが、それがなんだ!僕には音楽があるじゃないか!」等。

D自責的思考
なにか悪い事があると、自分のせいだと思い込んでしまう事です。
例えば、学校でいじめられた時、「私が地味で、ぱっとしないからだ」と思ってしまう等です。
・・現実的思考は、「何が原因かは知らないが、こんな仕打ちをされるいわれは無い」等。

E「〜ねばならない」思考
オール オア ナッシングにも通じる思考パターンで、例えば「自分は、成績優秀で、スポーツマンで、いつも明るくさわやかでなければならない」と思い込んだりする事です。
・・現実的な思考は、「そんな事できるわけがないじゃないか。まわりにも、そんなやつはいない」等。

こうした認知様式を変えるには、例えば、ノートを用意し、見開きの左側に自分の思考パターンを書き、右側に考えうる現実思考を書いて見る2コラム法(文献1)が効果があります。右側が上手くかけなかったら、セラピストに相談してみると良いでしょう。
書きあがったらよく読みなおしてください。自分の悲観的な歪んだ認知様式がよくわかるでしょう。

◎気分のグラフ化
次に、自分はいつもうつ状態ではない事を知る事も大切です。
例えば、毎日自分の気分について、その日の気分を全体的に評価し、グラフ化するのもよいでしょう。プレストンは、−7から+7までの点数をつける事を提案していますが(文献1、P.137〜141)、僕は0〜100点(0が絶望的なうつ、100が最高に気分が良い状態を示します)の点数で評価する事を勧めています。

−7から+7の評価だと、普段の気分がややうつ状態でも0点を中心にプロットしがちですが、0〜100点だと、普通の気分(原点)が変わっていく様子を見る事ができやすいからです。
例えば、最初のうち30点平均で推移していたものが、しだいに50点とか60点平均で推移してくようになる様子が良くわかります。グラフに特記事項をメモしておくのも良い方法です。
このグラフを見ると、かならずしも自分が毎日少なくともどん底ではない事がわかるでしょう。そして、時には良い日があるかもしれませんし、セラピーを受けているのなら、その効果を実感する事もできます。

◎よい事日記
さらに、「よい事日記」をつけるのも効果的です。どんな小さな事でもいいですから、毎日メモしておくのです。
例えば、「今日10円拾った」でも、「昼食のカレーが美味しかった」でも、「桜が咲いていてきれいだった」でもいいのです。
「よい事日記」をつける事で、今まで無視していたポジティブな方向に、少しでも目を向ける事になります。

(文献1)「うつを克服する」(1997)、プレストン、J.著、創元社


(向後善之)

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