本ウェブサイトでは、スタイルシートを使用しております。このメッセージが表示される場合には、スタイルシートをoffにされている、またはブラウザが未対応の可能性があります。本来とは異なった表示になっておりますが、掲載している内容に変わりはありません。

以下のリンクより、本文へジャンプができます。

カウンセリング ハートコンシェルジュ > 役に立つ心理学コラム>うつと躁について−2(うつの原因)

役に立つ心理学コラム「うつと躁について−2(うつの原因)」

うつと躁について−2(うつの原因)

前回は症状の面からうつ症状(躁症状を含む)を見てきましたが、それ以外に、うつは原因別に以下の3通りに分類されます。

1.心因性うつ(反応性うつ) (文献1、P.26〜28)

心理的情緒的な出来事がきっかけになるうつ症状です。その原因となるものは、親しい人との別離・死別、昇進の失敗、退職、いじめ、退学等さまざまです。
そして、このタイプのうつは、悲しみや絶望・低い自己評価・無気力・意欲低下・人間関係の障害・否定的思考・自殺願望等の精神的症状が主体で、睡眠障害・食欲の異常・疲労等の身体的症状は、後述する他のうつ症状に比べて軽いのが普通です。


2.内因性うつ (文献1、P.28〜30、77〜81)

身体あるいは脳内の変化によって引き起こされるうつ症状です。遺伝的あるいは、身体や脳内の変化によって引き起こされるうつです。その原因には、薬の副作用(降圧剤、ステロイド、抗パーキンソン病薬等)・アルコールあるいは薬物依存・身体の病気 (エイズ・貧血・喘息・がん・リュウマチ・糖尿病等)、ホルモンの変化(産褥期、閉経期等)等があげられます。
また、双極性障害(双極T障害、双極U障害)は、遺伝的要素があると言われています。さらに、一般にケミカルデプレッションと呼ばれる、脳内の神経化学的な機能不全によるものもあります。
このタイプのうつは精神的な症状に加え、睡眠障害・食欲の異常・性欲減退・疲労・エネルギーの低下等の身体的症状を示す場合が多いと言われています。


3.混合タイプのうつ(神経症性うつ) (文献1、P.30〜31)

身体症状のある心因性うつで、メンタルケアの必要な人のうち非常に多くがこのタイプに属します。心理的なきっかけから起こるのですが、精神的・身体的両方の症状が見られます。

僕は、混合タイプのうつは、長年にわたる虐待によって起こる場合が多いと考えています。虐待は、身体的虐待や性的虐待だけではなく、外からはわかりにくい心理的な虐待やネグレクト(無視)も含みます。
外からわかりにくい虐待には、「家族・学校」カテゴリの「ステンレススチールワールド・・マイクロトラウマの世界・・」でご紹介しているミスティフィケーションのように、外部からは逆に「良い(親子)関係」に映ってしまうものすらあります(注1)。

こうした継続的な虐待を受けた人達は、長年にわたる精神的な搾取により、喜び方を忘れてしまい、そのため脳内の神経化学的な機能不全を起こしてしまったと思われます。

また、魂の暗夜と呼ばれる中年期に多くみられるうつ症状も、おそらくたいていは、混合タイプと言えるでしょう。
こうした中年期のうつは、人生の意味の喪失感等の心因と、加齢に伴うホルモンや脳内ケミカルのバランスの不全等の身体的要因が重なったものと僕は考えます。

一般的に言って、内因性うつと混合タイプのうつには、抗うつ剤がよく効くと言われていますが、純粋な心因性うつの場合には、例外もありますが、あまり効果は期待できません。

したがって、純粋な心因性のうつであれば心理カウンセリングを主体としたケアが、純粋な内因性のうつであれば精神科医による薬物治療を主体としたケアが、混合タイプには心理カウンセリングと精神科医による薬物療法を併用したケアが効果的です。

また、深刻なうつの場合、15%程度が自殺をしてしまうと言われています。
したがって、具体的なプランのある自殺念慮が認められる場合や、深刻な自傷行為の認められる場合等緊急性を要する場合には、入院を含む集中的なケアが必要となります。さらに、うつの治療には、家族・知人等による理解・サポートが必要です。

したがって、多くの場合、家族システムの改善のためのファミリーセラピーも、統合的な治療におけるひとつの柱になります。

うつに対する治療の要素をまとめると(文献2、P.232)

(1)自殺予防、危機管理
(2)精神科医によるメディカルサポート
(3)個人セラピー
(4)家族・知人によるサポート(家族セラピー、グループセラピー、自助グループ他)
と、なります。

次回は、心理的セラピーの面から、どの様にうつから回復していくかを見て行きます。

(文献1)「うつを克服する」(1997)、プレストン、J.著、創元社
(文献2)「Essential Psychopathology and Its Treatment, 2nd. Eddition」(1995), Maxmae,J.S., Ward, N.G., W.W.Norton & Company,New York, NY

(向後善之)

役に立つ心理学コラム 目次

役に立つ心理コラム|ハートコンシェルジュカウンセリングカウンセリング(389)

役に立つ心理コラム|ハートコンシェルジュカウンセリング心理学(43)

役に立つ心理コラム|ハートコンシェルジュカウンセリングカウンセリング技法(17)

役に立つ心理コラム|ハートコンシェルジュカウンセリング家族・学校(52)

役に立つ心理コラム|ハートコンシェルジュカウンセリングナルシズム(24)

役に立つ心理コラム|ハートコンシェルジュカウンセリング解離、自傷、過去吸(23)

役に立つ心理コラム|ハートコンシェルジュカウンセリングビジネス(144)

役に立つ心理コラム|ハートコンシェルジュカウンセリング精神疾患(21)

役に立つ心理コラム|ハートコンシェルジュカウンセリング依存(6)

役に立つ心理コラム|ハートコンシェルジュカウンセリングカウンセラー倫理(28)

役に立つ心理コラム|ハートコンシェルジュカウンセリングいじめ・暴力(93)

役に立つ心理コラム|ハートコンシェルジュカウンセリング自己成長・スピリチュアリティ(33)

役に立つ心理コラム|ハートコンシェルジュカウンセリング本の紹介(5)

ご予約・お問い合わせは   フリーダイヤル0120-039-810
火〜金13:00〜22:00 土・祝13:00〜20:00 (日曜日・月曜日定休)

▲ページの先頭へ