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役に立つ心理学コラム「ひっかかったら危険な言葉 その2」
ひっかかったら危険な言葉 その2
昨日「ひっかかったら危険な言葉」をお伝えしました。
そのなかのひとつ
「怒らないから本当のことを言ってごらん」・・・これ危険な言葉ですね。僕はこの言葉のワナにまんまとはまってしまったことがなんどもあります。
小学校4年のとき、僕は、4人のワルガキどもとともに、なにかいたずらをして、それが見つかってしまい、結局担任の先生からお説教をくらうことになりました。
担任の先生は言いました。
「だれが、そんなことをして良いって言った?!」
僕以外の4人は、うなだれていました。僕もうなだれなければ・・と思ってはいたのですが、ふと、「だれが、そんなことをして良いって言った?」という先生の言葉にひっかかりを覚えてしまったのです。
僕は、先生のお説教はそっちのけで、「やって良い事悪い事」について考えました。
「なんか変だぞ?例えば、僕は今呼吸をしているが、だれかが僕に『呼吸をしていいぞ』なんて言った訳ではないし・・」
「考える事はどうだ?眠るときはどうだ?歩くときはどうだ?・・すべてだれかの許可が必要なのか?」
そのとき、僕は大発見をしたのです。
「やってはいけないことは決められるが、やって良いことは決められない」ということに気づいたのです。
その瞬間、先生が言いました。
「こーご!お前ちゃんと聞いているのか?」
僕は、
「はい、ちゃんと聞いています」
と答えました。本当の事など、口が裂けても言えません。
しかし、先生は、許してくれません。
「いや、お前は絶対なにか他の事を考えていたはずだ。怒らないから、本当の事を言ってみろ」
・・・で、僕は、「怒らないから」という言葉に見事に引っかかり、僕の大発見について説明しはじめてしまったのです。先生も僕の発見をよろこんでくれるかもしれないと思って・・。
「先生、やってはいけないことは決められるけれど、やって良いことは決められないんですよ。なぜなら・・・・」
その後の顛末は想像つきますよね?他の4人は無罪放免になりましたが、僕はその後ひとりで先生の長いお説教を聞くはめになりました。
「怒らないから本当のことを言ってごらん」・・危険な言葉ですね〜。
(本稿は、カウンセラー'sブログより抜粋したものです)
向後善之(ハートコンシェルジュ・カウンセラー)