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役に立つ心理学コラム「うつと躁について−1(うつの症状)」

うつと躁について−1(うつの症状)

多くの人には、何事も上手くいかなかった時に憂うつな気持ちになったり、なんとなく落ち込んだ気持ちになったりした経験があるものです。

しかし、精神疾患として分類される「うつ」は、もっと深刻なものです。うつは、普通の悲しみや憂うつよりも苦痛が大きく、その気分はもっと長く続き、日常生活に支障をきたしたり、自殺を含む破壊的な行動を起こす事があり、人間関係・行動・思考・生物学的機能に影響を与えます(文献1、P.19)。

また、うつとは逆の気分の躁状態も、普通のうきうきした気分とは違い、度を過ぎて気分が高揚し、日常生活にも支障をきたす事もある状態を示します。

うつや躁の状態が治療が必要かどうかを判断する基準として、American Psychiatric Associationでは、次の4つの状態を定めています(文献2)。

1.大うつ病エピソード

次の症状のうち、5つ以上が、同じ2週間以内に存在する。その症状のうち(1)または、(2)は、必ず含む事。

(1)ほとんど1日中、ほとんど毎日の抑うつ気分。
(2)ほとんど1日中、ほとんど毎日の、興味・喜びの著しい減退。
(3)食事療法をしていないにもかかわらず、1ヶ月で5%以上の体重の増減。食欲の減退や増加。
(4)ほとんど毎日の不眠または睡眠過多。
(5)他人からもわかるような焦燥感や、その逆に精神活動の停滞。
(6)ほとんど毎日の疲労感や気力の減退。
(7)ほとんど毎日の無価値感や不適切な罪責感。
(8)思考力や集中力の減退。
(9)死についての反復思考。

☆ 大うつ病エピソードに該当する症状を持つ人の中には、項目(1)の抑うつ気分よりも、項目(2)の快楽感消失のエピソードを持つ人の方が多いと言われます(文献3、P.207)。


2.躁病エピソード

普段と異なる高揚感、開放感または易怒的(怒りっぽいあるいは、興奮しやすい)な気分。
次の症状のうち3つ以上(単に易怒的な場合は4つ以上)が少なくとも1週間持続する。そして、これらの症状が、職業的機能、日常の社会活動、または人間関係に著しい障害を起こす。

(1)自尊心の肥大、または誇大。
(2)睡眠欲求の減少。
(3)普段に比べて多弁、あるいは、しゃべり続けようとする。
(4)観念が次から次へ現れてくるが、一定の方向性がない(観念奔逸)、あるいは、いくつもの考えが競い合っているという主観的な体験。
(5)注意散漫
(6)社会的、職場または学校内、性的のいずれかの目的志向性の活動の増加、または焦燥。
(7)快楽活動への熱中(買いあさり、性的無分別等)

☆ 大うつ病エピソードを持つ人の15%程度が、躁病エピソードないしは、後述する軽躁病エピソードを併せ持ちます(文献3、P.211)。


3.混合性エピソード

大うつ病エピソードと躁病エピソードが存在する期間が少なくとも1週間続く。


4.軽躁病エピソード

基本的に躁病エピソードのカテゴリーと同じであるが、職業的機能、日常の社会活動、または人間関係に著しい障害は無く、その持続期間は、4日以上。

以上の4つの症状の組み合わせで、気分障害の診断名が決まります。主な診断名は:

1.大うつ病性障害:
大うつ病エピソードのみ存在。重症の場合には、精神病的症状(幻覚、妄想等)を伴う。

2.双極T型障害:
少なくとも躁病エピソードが1回以上存在、他の3つのエピソードとの組み合わせでさらに5つの診断名に分類される。
重症の場合には、精神病的症状(幻覚、妄想等)を伴う。

3.双極U型障害:
軽躁病を伴う反復性大うつ病エピソードが存在する。重症の場合には、精神病的症状(幻覚、妄想等)を伴う。

4.気分変調性障害:
大うつ病エピソード程ではないが、抑うつ的な気分が2年以上続いている。その間、ほとんど1日中抑うつ的な気分の日の方がそうでない日より多い。

5.気分循環性障害:
軽躁病エピソードと抑うつ症状が存在するが、大うつ病エピソードを満たさない期間が2年以上続く。

これらの症状のある人は、専門家(セラピスト、精神科医)によるケアにより、著しく症状が改善します。
特に双極性障害(T、U)は、大うつ病障害の場合よりもうつ症状が重症な事が多く(文献3、P.214)、専門家によるケアが必要です。

うつは、適切なサポートが得られれば必ず回復するものです。また、うつは、精神的な成長のための生みの苦しみだと、僕は思います。

すなわち、うつを克服した後には、なんらかの精神的な成長があり、その事を多くの心理学者やセラピストが、「どん底の状態から、おみやげを持って帰ってくる」と表現しています。

(文献1)「うつを克服する」(1997)、プレストン、J.著、創元社
(文献2)「DSM−W−TR」(2002)、American Psychiatric Association編、医学書院
(文献3)「Essential Psychopathology and Its Treatment, 2nd. Eddition」(1995),Maxmae,J.S., Ward, N.G., W.W.Norton & Company, New York, NY

(向後善之)

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