カウンセリング ハートコンシェルジュ > 役に立つ心理学コラム>マイクロマネジマント、マイクロトラウマ(2)
役に立つ心理学コラム「マイクロマネジマント、マイクロトラウマ(2)」
マイクロマネジマント、マイクロトラウマ(2)
では、トラウマレベルではない心の傷は、たいしたことないのかというと、そんなことはありません。 最近、アメリカの臨床心理の専門家たちの間で、「マイクロトラウマ」という言葉が、流行語のように使われるようになってきました。マイクロトラウマとは、「小さな嫌な経験を何度も受けることによって生じる心の傷」です。
マイクロトラウマは、実は、やっかいな問題です。トラウマによる影響は深刻なものなのですが、原因がはっきり分かっているので、早期に適切なケアをすれば比較的早く回復することが少なくありません。例えば、僕の経験では、EMDRという方法は、はっきりしたトラウマには、とてもよく効きます。
一方、マイクロトラウマは、ひとつひとつの出来事はトラウマ的な経験ほどは目立たないので、その影響が相当深刻になるまで周りから気付かれないことが多く、そのため回復までかなり時間がかかることが少なくないのです。こうした、微妙なマイクロトラウマには、EMDRも効果がありますが、それでも、やはり時間がかかると言う印象を僕は持っています。
(本稿は、カウンセラー'sブログより抜粋したものです)
向後善之(ハートコンシェルジュ・カウンセラー)