カウンセリング ハートコンシェルジュ > 役に立つ心理学コラム>パワハラはしぶとい(17)
役に立つ心理学コラム「パワハラはしぶとい(17)」
パワハラはしぶとい(17)
しかし、向こうっ気の強いA氏は、退散する代わりに、D課長を睨みつけてしまいました。
これは決定的なミスと言えます。相手を見るのは、問題ありません。ただし、ハラサーの怒りモードに巻き込まれて、ハラサーと対決する姿勢で睨みつけるのはいけません。
A氏は、睨みつけた時、すでに喧嘩モードになっていました。ハラサーを見るのなら、冷静に相手を見ることです。これは、なかなか難しいんです。自分の呼吸に注意を向け、自分の中に怒りがあっても、その怒りをじっと見つめる落ち着きが必要です。A氏の場合、自分の怒りに飲み込まれていました。そして、そのとき、「やるんなら、やるぞ」という気持ちになってしまっていたのです。そうなると、ハラサーの次のアクションは、キレる以外ないのです。
A氏は、怒っているのは当然としても、「やるんならやるぞ」という考えは避けるべきだったのです。怒りがあっても、ハラサーと同じ土俵で戦わない姿勢が必要なのです。
(本稿は、カウンセラー'sブログより抜粋したものです)
向後善之(ハートコンシェルジュ・カウンセラー)