愛他主義 (Altruism)
自我防衛機制の一種。超自我によって禁止されている自己の願望を他の人物に投影して、その人がその願望を充足するのを助けることによって、自分も間接的な満足を得ようとする。投影と自己と対象の同一視が組み合わされた機制である。
(例:自分が女性として男性をひきつけたい願望をもちながら、超自我との強い葛藤によりそれを意識することができない場合に、他の女性にこの願望を投影し、その女性が男性から賞賛されるのを見て、自分も喜ぶ)
アクティングアウト (Acting-out)
自我防衛機制のひとつ。衝動の直接的な表現。アクティングアウトの場合、当人は、その結果を考えずに、衝動に従って行動する。
(例:恋人とわかれた女性が、恋人が出ていってからすぐ、睡眠薬を飲んで自殺をはかる。)
アニマ/アニムス (Anima, Animus)
C.G.ユングが提唱した、人間の普遍的意識内に存在すると仮定される元型のひとつ。
男性は意識的には男性的役割を身につけて生きてゆくが、その女性的な性質は無意識内に存在し、それが夢などにおいて人格化された心像として生じるときは女性の姿をとる。全ての男性はその内部に女性の永遠なイメージをもっており、その元型と考えられるものが、アニマである。
女性の場合は、その無意識内に男性像をもち、その元型がアニムスである。
アニミズム (Animism)
木・水・山など自然や動物の中にも人間と同じように精霊や霊魂が宿っているという考え方で、宗教の最も原始的な形とされている。こうした思想は現代人の深層意識の中にも存在し、日本人の基本的宗教意識の根底にある神道は、アニミズムであるといえる。
精神病者の中には動物霊が憑いたと訴える者がいるが、このような動物と霊との同一化がみられるのは、彼らの深層意識の中に、アニミズム的な精神的風土が介在することを暗示している。
アンビヴァレンス (Ambivalence)
同一の対象に対して、愛と憎しみ、友好的態度と敵対的態度のような、相反する心的傾向・感情・程度が同時に存在する精神状態のこと。両価性と訳される。
最初にこの言葉を用いたブロイラーは、1.意思のアンビヴァレンス(例:食事を摂ろうとすると同時に、摂るまいとする)、2.情動のアンビヴァレンス(例:夫が妻を愛しながらも憎む)、3.知的なアンビヴァレンス(例:相反する思考・認識を同時に固執する)の3つを挙げた。
※出典:新版精神医学事典(弘文堂)
