再体験療法
【再体験療法の考え方】
アメリカの精神科医マートン・ギルによって提案されたカウンセリング手法です。
従来の精神分析では、抑圧されている過去の出来事を意識に上らせ(想起)、そのときのできごとを分析することに
主眼が置かれていましたが、ギルは、それだけでは不十分と考えました。
想起だけではなく、カウンセリングルームの中で、過去と同じ心理状態を、カウンセラーを対象に(心理的に)再体験
することによって、クライアントに変容が起こると考えます。
従来の精神分析療法では、カウンセラーは、まったくの「白紙のスクリーン状態」であるべきと考えられていましたが、
ギルの再体験療法では、カウンセラーはいわばひとりの人間としてクライアントに接します。
再体験療法は、基本的には精神分析療法に分類されますが、再体験という視点は、人間性心理学の「今、ここ」の
考え方を適用したものです。
【具体的なアプローチ】
クライアントが過去に自分が傷ついた体験を想起し、カウンセラーに語ったとき、カウンセラーの対応が、過去の体験と
異なることを認識したとき、クライアントに変容がはじまります。
カウンセラーの対応によりひきおこされたクライアント反応(転移)を、クライアント自身が理解するように、カウンセラーは、
転移をより明確に認識できるようにアプローチします。
例えば、セッション内でのクライアントの反応が、過去の体験とどのような関連があるのかを話し合っていきます。
