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解離という防衛

(本稿は、カウンセラー'sブログより抜粋したものです)

人は、自分自身ができるだけ傷つかないようにさまざまな心理的な防衛をします。
これを自我防衛機制と言い、例えば、抑圧された感情や欲求を、他人のものとみなす投影や、自分に起こったネガティブな
ことを認めようとせず、なんらかの理由をつくる合理化などが、その代表例です。

そうした防衛の中で、最も強力なもののひとつに、「解離」があります。
解離とは、「自己の同一性を失う一連の防衛機制」と定義されます。要は、自分が自分でなくなってしまうような状態になる
ことを示します。

例えば、重要なできごとの記憶がすっぽり抜けてしまったり(解離性健忘)、知らないうちに、放浪してしまっていたり
(解離性遁走)、自分が外部の傍観者であるかのように感じたり(離人)といったことが起こります。

自傷行為のとき、痛みを感じないあるいは、ほとんど感じない人たちが少なくないのですが、それは、自分の皮膚感覚から
解離していると言えます。

自分が抱えきれないほどの深い心の傷を受けた時、もはや、他の防衛機制では対処できず、一時的に気絶したような状態に
なることで、自分自身を守ろうとするのが解離という究極的な自我防衛機制なのではないかと、僕は思います。



(向後善之)

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