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日本人は、ハウスボートに住んでいる(2)

(本稿は、カウンセラー'sブログより抜粋したものです)

まったく、彼のがんこさには、あきれました。絶対に自分の意見を曲げないのです。こんな事もありました。

その日の話題は「アメリカの治安」の話で、クラスの学生達は、口々に「アメリカは治安が悪い。」と主張しました。
ロシア人のローザは、「20年もサンフランシスコに住んでいるけれど、テンダロイン地区は怖くて歩けない。」と言います。
テンダロイン地区は、サンフランシスコの市内のユニオンスクエアの西側15ブロックくらいを指し、地区の形がテンダロイン
ステーキに似ているのがその名の由来です。

しかし、グレゴリーおじさんは「テンダロイン地区等恐るに足らない。」と言います。

彼は、いつも胸ポケットを膨らませておいて、テンダロイン地区を歩くのだそうです。彼によると、胸ポケットが膨らんでいると、
銃を持っていると思って、誰も近づいてこないのだそうです。
おまけに最後には、「みんなも、胸ポケットに何か入れておけば、安心してテンダロイン地区を歩けるよ。」と自分の策をクラス
メート達に勧めるのです。

学生は皆ブーイングだし、インストラクターの先生は「そんな事をしたら危険だからやめなさい。」と言うのですが、
グレゴリーは、へっちゃらです。

僕も、最初そんなグレゴリーが苦手でした。なにしろガンコですからね。それに、6フィート(180センチ)はゆうに越える
身長と、大きな口ひげを生やしており、どう見ても近づきやすいタイプじゃなかったのです。
クラスの中にも、ロシア人仲間以外とは、あまり口をきいていませんでした。言ってみれば、ちょっと浮いていたのです。



(向後善之)

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