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Dramatically Improved(3)

(本稿は、カウンセラー'sブログより抜粋したものです)

それから2、3日して、クラスメートのケビンと学校の前のコーヒーショップで軽い昼食を食べた時も、僕は、教授会が
プラクティカムの許可をくれない事を話しました。すると、ケビンもプラクティカムの許可をもらっていないと言います。
彼は、教授会で、「プラクティカムをやるのに、充分なスキルも知識も無い」と判断されたのだそうです。

ケビンは50すぎのおじさんで、確かに彼の意見は、いつもユニークでした。
例えば、精神病理学の授業で、映画を見て主人公を診断する事があったのですが、ほとんどの人が、自己愛人格障害か演技性
人格障害と診断したのに、彼だけは、PTSDだと言い張るのです。
彼は、たったひとりなのに、堂々と自分の主張を述べ、最後まで自説を曲げませんでした。
また、彼はアメリカが嫌いで、卒業したらカトマンズに行って、一生暮らすのだそうです。

僕は、こういうケビンが好きで、なんとなくウマがあい、よくコーヒーを飲みに行ったりしていました。
こうした彼のユニークさは、一部の教授には、「ちょっとずれてる」と判断されたようで、そのためにプラクティカムの許可が
得られていなかったのです。
しかし、ケビンはすずしい顔で、「実際にプラクティカムを始めてしまえば、こっちのもんだ。教授会だって、最後には許可を
くれるさ」って言うのです。この堂々たる自信は、さすがケビンです。

ボブとパドマとの面接までの一週間に、スーザンとケビンに会って話しをできたのが、とても僕には助けになりました。
彼等と話した後、かなり気が楽になったものです。

さて、1週間が経ち、面接の時がやってきました。面接の席でも、僕は、この6ヶ月間必死で英語を勉強した事を訴えました。
その事は、わかってもらえた様でした。そして、面接の後半で、僕は、模擬セッションをパドマ相手にやる事になりました。
パドマがクライアント役、僕がセラピスト役です。

もちろん、パドマが、どんなテーマを持ってくるのかは分かりません。
僕は、ジュディ−が、「カップルズ・セラピー」のクラスの中で、僕に言ってくれた言葉を思い浮かべました。
・・「You are ready for practicum.」・・
僕は、「ジュディーが、そう言ってくれたのだから、大丈夫」と、自分に言い聞かせました。
20分のセッションは、あっと言う間に終わりました。

ボブは、開講一番「Good job.」と言いました。パドマは、「このセッションで、何もぎこちなさを感じなかった。良いセッション
だったと思う」と言い、さらに「あなたの英語は、以前私の授業を受けた時と比べて、"Dramatically improved"」だと付け加え
ました。

その後、ボブが、「今週の教授会で、君のプラクティカム・ステイタスが議題になるので、その結果がわかり次第連絡する」と
言って、一時間の面接が終わりました。



(向後善之)

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